2012年2月14日火曜日

The Vehicle API by webinos

The Vehicle API – pushing borders of Web applications

車内はFlexRay, CAN,MOST等の異なるネットワークが存在し、Gatewayを経由して相互に接続している。それらのネットワークへのアクセスを提供する場合には安全機能の妨げにならない事を保証する必要がある。

よいエントリーポイントとしてはヘッドユニットがあるが、駐車時の後方距離センサーのデータを利用して物体までの距離をディスプレイに表示する場合にはソフトリアルタイムメッセージが必要となる(のでリアルタイム性を損なわない注意が必要)。そこでwebinos APIを経由した車両バスへのアクセスを制御し、車両情報への安全なデータアクセスを提供する。今のところ、要求される安全性を確保するためヘッドユニット内でのデータ利用に制限している。

webinosプラットフォームであるVehicle APIの最初のリリースでは車両データの読み取りと、オンボードナビゲーションシステムとの連携機能にフォーカスしている。Vehicle APIはW3C仕様に沿った設計でイベントモデルをベースとしている。現在速度や縦加速度はW3CのGeolocationやDevice Orientation APIが提供するため、Vehicle APIでは扱わず、以下のデータ等を扱う。
  • 静的車両データ(型式、 モデル、燃料やトランスミッションのタイプ)
  • 距離センサーデータ
  • トリップコンピュータデータ(平均速度、燃費、走行距離、走行可能距離)
  • 気候データ(エアコンや排気口)
  • 制御データ(ワイパーやライトの状態)
  • ギアデータ
  • ナビゲーションデータ(目的地までの距離、経路案内のキャンセル)
HTML、CSS、JavaScriptで作成された駐車時の物体距離センサー情報を利用したデモを作成している。

W3C仕様に沿った仕様作りを意識してはいるものの、W3Cの仕様にまで持って行く計画があるかどうかも分からない状況であり、今後も少しは気にして見ておいた方が良さそう。また、BMWが仕様作成したと言う点が興味深い。他者と協力して車両情報APIの主導権を握って置きたいのかも知れない。この辺のAPIが固まって一般に公開され、普及してしまうと、車載用アプリも一般ユーザが軽く作れる状況になってしまって、ナビメーカーはさあ大変、な状況になりそう。

まあ、その前にデータ取得だけとは言え、データの組み合わせ次第では幾らでもプライバシー侵害が出来てしまうので、セキュリティが重要になってくると思われる。でも、セキュリティを維持するために使い勝手を損なうのでは微妙なのでユーザビリティを維持、もしくは向上させる事が可能なセキュリティシステムとか、今後必要になってくるかも知れない。

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